『仕事と自分を変える 「リスト」の魔法』
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1行 書くたび、ラクになる――「箇条書き」メソッド!
誰もが意識しないほど簡単で基本的なツールだからこそ、
「リスト」は、誰にでも使うことができ、その恩恵には限りがありません。
そして、簡単に実践できるのに、これまでできなかったことを可能にして、
いままでできていたことをより高いレベルで可能にする――。
そんな魔法のような力がリストにはあるのです。
歴史を紐解けば、リストはあらゆる国や文化で使われ、
著名な作家や芸術家が残したリストも数多く知られています。
・ラムセス2世の時代のエジプトでパピルスに書かれた夢占いのリスト
・レオナルド・ダ・ヴィンチが書きつけた「解剖学的に興味のある事柄」のリスト
・ジョン・レノンが記者のインタビューに答えて書いたリスト
記号学者で世界的なベストセラー作家でもあるウンベルト・エーコ氏は、
「リストとは文化の源なのです」と喝破しています。
本書では、この「魔法」を簡単に扱えるようにする方法を紹介しました。
・仕事がラクに捌けるようになる「やることリスト」
・心を空にしてラクになる「ブレインダンプのリスト」
・ありがちな失敗を未然に防ぐ「チェックリスト」
・本の内容や自分の思考をロジカルに把握する「構造化のリスト」
・夢(目標)実現への道が見える「バケツリスト」 ・・・
「箇条書きのリスト」がもつ2つの力(スッキリ化・ハッキリ化)で、
自分の人生を「拡張」できるのです。
#リストの魔法
リストの魔法とは何か?
p.7
簡単に実践できるのに、これまでできなかったことを可能にして、いままでできていたことをより高いレベルで可能にする。そんな魔法のような力がリストにはあります。
やるおわに書いた、レシートによるタスク管理のエピソードを思い出した。
p.26
スッキリストとハッキリスト
書き出すことで心がすっきりする効果は、箇条書きリストだけでなく広く認められる効用だが、後から見返したときにはっきりさせることは、だらだらと書く長文では得られない効用。
リストはエモーショナルなツール
p.33
このように、リストはテクニックとして覚えればすぐに効果が出てくるものではなく、信頼して、心理的に向き合うことを通して効果が生まれるものです。
「リストはエモーショナルなツール」という指摘がある。人間(個人)が情報を扱うツールは、程度の差はあれエモーショナルなツールと言えるのではないか。言い換えれば、知的作用を及ぼすためのツールは、心理・感情的なものと切り離すことができない。
心のモードの話もつながりそう。
リストをリストたらしめるもの
p.36
リストをリストたらしめているのは、項目を分けている箇条書きの前の部分の記号です。
bullet
記号なしではリストはリストのようには「見えない」ということ。表現と認知の関係。さらに、「・」以外にも多様な記号があって、それもまた認知に作用する。
リストの雰囲気
p.38
細かいことに思えるかもしれませんが、行間と、文字の大きさで、リストの雰囲気は変わります。項目と項目とを空行なしにきっちりと詰めて書くこともできれば、空行をいれてゆったりと書くこともできます。そうして生まれる「リストの雰囲気」は意外と大事です。
同じ記号を使っていても、一項目に長めの文章を放り込む場合は行間をゆったりとあけ、シャープな単語を刻んでいくなら詰めて書くと締まりのリストになる。リストの書き方は、案外奥深い。デジタルではそれが少しわかりにくい。
p.40
字下げで構造を作る
見た目の問題に関連。
p.40
本書ではアウトラインもリストの一種として、特に区別なくリストと呼ぶようにしています。
アウトラインも、再帰的リスト(ネスティング・リスト)だから包括的にはリストに分類できる。ただ、アウトライナー使いの人には少し違った視点があるだろう。
p.41
このように字下げを使うと、目的に応じてリストの中でリストを作って、情報をひとまとめにしたり、大まかな概念の内容を詳細に解説したりといったことができます。
リストの中にさらなるリストを作れること。この点がリストの(≒アウトライナーの)強力な点。
なぜ、それが強力なのかは、それだけで一稿書けそうだけども、情報を、
・掘り下げる
・切り分ける
・俯瞰する(一つ上の階層に立つ)
という点が大きく影響している。
p.42
タイトルを必ずつけること
リスト作りで非常に有用なアドバイス。さらに言えば、リストにどんな名前を与えるのかが肝。これはタスクにどんな名前を与えるのかと相似になっている。
このようにリストがなにをまとめているのかという情報は、リストの外側にあることがほとんどです。
これは「一つ上の階層にのぼる」のと同じ。項目だけを見つめていると、見失うものが出てくる。
一つ上の階層にのぼる、ということ。
リストのタイトルと中身の齟齬が起こりうる。
p.44
見出しを書いて、そこにより詳細な内容を文章で続けて書く方法もあります。すべては、表現したいと思っている内容しだいです。
もっと抽象的な話をすると、リストの項目を埋める際には大きく分けて「すでにわかっていることを書く」場合と、「まだ意識していないことを引き出す」場合の2種類があります。
重要な指摘。「情報整理」という言葉が多義的なのもこの点が関係している。
p.46
しかも「哺乳類」について考えているときは「爬虫類」のことを考えなくていいように、思考を切り分けるために利用できるところも便利です。
この点が、単なるメモとリスト(特に構造化されたリスト)との違いだろう。
p.48
リストという構造自体がある程度ロジカルであることを強制しますので、慣れてくるうちに、自然とこうした切り分けができるようになってくるはずです。
この「ある程度」がポイントで、それが自由度の担保にもなるし、逆に並べてあるだけでロジカルに感じられてしまう誤謬も起こる。
p.50
どの部分に無理があるかがわかったら、思い切ってもう1枚新しいリストを作ってみます。リストは最初の1回で正解に辿り着けるとは限りません。実行可能なスケジュールになるまでリストとの対話を繰り返して、正解を探すためには書き直しも必須です。
ミッションステートメントと同じ。タスク管理の基本的な考え方。タスクシュート的でもある。
p.61
デジタルツールならば、リストとして付け足した項目を移動することも、内容を書き換えることも、字下げを行ったり戻したりといったことも自由です。これは紙でリストを作るときの思考方法と、デジタルツールを使うときの思考方法が根本的に違うということでもあります。
アウトライナーの力、ということ。
p.63
おすすめとしては、まずは紙でリストを作るのに慣れてから、少しずつデジタルに向いているものを選んで同時並行で利用することです。
p.97
やることリストを作る理由を思い出しましょう。タスク管理の手段と目的を取り違えてしまうとすべてのタスクを「歯を磨く」と同じ程度に細かくしなければいけないと思い込んだりしますが、それでは本末転倒です。
p.105
「やることリストは3日で腐る」
p.108
このとき、古いやることリストに追記するのではなく、必ず新しい用紙を準備するようにしましょう。古い紙を使っているだけ、まるで遅れた宿題をするような心理になってしまい、やることリストに新鮮さが感じられなくなるからです。
p.112
初心者であればあるほど、タスク管理は小さく、少ない項目から始めたほうがその効果を実感できます。最初から膨大な項目をツール上で管理すると、そうした効果を味わって慣れてゆくプロセスを飛ばしてしまいます。
p.119
目標からタスクを「振り出す」
p.194
これはパターンがあるな、と思ったことならば、すぐにそれを親項目にしたリストを作って情報を整理すれば、新しいトレンドを発見し、自分の中で新しいジャンルを開拓することにもつながります。軸を作れば、そこに情報が集まるのです。
p.203
無限を有限に変え、いくつかの項目を思い出せば残りに手が届くという、まさにリストの持ち味を活かした情報整理方法なのです。